ハーフ妻と帰国子女夫のワンダーラスト日記

ブータン生活、デュアルキャリアカップル、遠距離恋愛、別居婚、アイデンティティ、言語など

風の谷のポブジカ

先週ワクチン接種を終え、県を超えた移動が可能になりました。そもそもブータンはコロナ禍前も、外国人は県をまたぐ移動の際には事前の許可が必要で、通行許可(road permit)を県境の検問で提出しないといけないという、かなり面倒くさい国です。ちなみに外国人が地方を観光する際は、どこに行くにも基本ドライバー兼ガイドさん同行です。これは観光客でもブータン在住者でも変わりません。

そんな久々の県外旅行、目的地はポブジカです。

 

ロケーション

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少し分かりづらいですが、ブータンの東西のちょうど真ん中らへん、ワンデュ・ポダン県というところに位置しています。首都ティンプーから近く見えますが、ブータンは基本全てが山なので、登ったり下ったりを繰り返して車で約4時間ほどかかります。

 

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この模型の通り、です。風がごうごう鳴ります。

 

オグロヅル

ボブジカは何より、オグロヅルの飛来地として有名です。その保護のためにインフォメーションセンターが設立され、そこにはカルマと呼ばれるツルが4年にも渡って保護されています。最近仲間が増えて、現在は2羽が保護されています。

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オグロヅルのカルマ。この子がとーってもフレンドリーなのです!人間が来ると寄ってきて、離れていくと鳴いて呼び戻そうとします。コロナ禍で観光客がこなくて暇していたのかも。「よ、人間ひさしぶり!」みたいな反応でした。カメラ目線でサービス精神も旺盛。とってもかわいい。

 

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センター内は資料やビデオの他に、望遠鏡が置いてあり、目の前のフィールドを眺めることができます。飛来の時期にくればたくさんのオグロヅルが観察出来ます。置いてある資料は年季が入っているし、お世辞にも充実したセンターではありませんが、ツルを守ろうというブータンの人の努力が伝わってきます。

 

また、ツルということもあり研究者や協力者に日本人の名前がちらほら。こちらの木彫りのツルも、日本人の方の作品でした。

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カルマの性別を判断したのも、日本人専門家だったそうです。ひよこみたいな感じで、ツルの性別判断もきっと難しいのでしょう。DNAを採って判断した、みたいなことが書いてありました。

 

ちなみに木彫りの奥の衣装は、毎年行われるオグロヅル祭りの衣装です。いい味出てます。残念ながらお祭りは、コロナの影響で今年はないそう。 

 

そしてそして、なんと野生のオグロヅルが見れたのです!4羽だけ!!通常4月は、もうとっくに飛び立っている季節なのでびっくりしました。ラッキー!

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余談ですが、オグロヅルは英語で「Black-necked crane(首の黒いツル)」なのですが、日本語は「オグロヅル=お尻が黒いツル」で英語は「首の黒いツル」なのが、着眼点が違って面白いなと思いました。 

 

トレッキング

さてブータンで娯楽といえば、何をおいてもトレッキングです。ポブジカでもしてきました。異常に体力のない私は本格的な登山は絶望的なのですが、ポブジカのトレッキングコースは、素人の予行練習としてぴったりな1時間半コース。アップダウンもそれほど激しくはありません。

 

スタート地点は森!

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トレッキングコースといっても、道なき道を行くだけです。人が通った跡がなんとなくあるので、そこを辿っていきます。外国人だけだと迷うと思います。しかし頼れる現地ドライバーさんがいるので、彼の跡をついていきます。

 

忘れた頃に、こうしたサインが出てきます。

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山を抜けると開けた土地に出ます。

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そして、見渡す限りの馬と牛!放牧されています。

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ちらっ。

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牛や馬が草を食んでいるとても平和な風景を見ながら、無事に歩き切ることができました。 それにしても風がすごくて、私の頭の中では「風の谷の、ナウシカ〜」とエンドレスで流れておりました。

 

滞在ホテル

今回の旅は、ホテルも楽しみのひとつでした。実は今ブータンはコロナ禍で外国人観光客が全く見込めないので、多くのホテルが閉まっています…。そんな中このホテルが開いていて、とてもラッキーでした。ドライバー兼ガイドさんも仕事がなくなって別の仕事に転向したりしているので、早く状況が改善するといいなと願っています。せめてもの応援として、なるべく買い物をしてお金を使いました(買い物の言い訳)。

 

外観、内装

老舗のホテルだけあって、外観も内装もばっちり。

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そしてお部屋は角部屋のこちら。

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このホテルの嬉しいところは、各部屋に「ブカリ(薪ストーブ)」がついているのです!上の写真では見切れていますが、右端です。夜になるとホテルの方が部屋に来て薪を入れてくれます。このブカリはブータンの各家庭にある定番の暖房具ですが、うちにはないのでずっと憧れでした。「パチパチ」という音と薪が燃えるときの香りにとっても癒されました。

 

食事

このホテルの食堂は、見晴らしが最高です。全面窓で、ポブジカの湿地が見渡せます。コロナ禍で私たち以外お客さんがいなかったので、食堂も独り占めでした。

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そしてこちらにも特大ブカリが。

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肝心の食事は、こんな感じです。
まずは朝食。こちらはあまりブータン感はなく、洋風です。たまごたっぷりでおいしい。

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そして夜は伝統的なブータン料理です。

これは現地では「ナゲ」、ゼンマイですね。ブータンならではの炒め物です。

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お次はキノコとトマトの炒め物。

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チキンの炒め物。

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ダル(豆)のスープ。

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そしてそして…それらのおかずをご飯と一緒に一皿に乗せるのです!これぞブータンスタイル。

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ブータンの食事についてはまた別に詳しく書きますが、とにかく味が濃い。唐辛子をよく使うので辛いことでも有名ですが、とにかく全て、「ご飯をたくさん食べるためのおかず」なのです。地元のレストランにいくと毎回ものすごい量のご飯が出てくるので、私は毎回「半分で」とお願いしています。

 

ブータン料理は、野菜たっぷりですが塩がすごいので、ヘルシーなのかそうじゃないのか判断に迷うところですね…。

 

といいつつも、すべておいしかったです。

 

ホットストーンバス(ドツォ)

今回最大のお楽しみと言っても過言ではない、ホットストーンバス!熱々に熱した石を湯船に入れてお湯を沸かします。そしてよもぎも入れれば完成です。ブータンでは日本同様お風呂文化があるのですが、家で入るのではなく、このドツォと呼ばれるお風呂で、公衆浴場などに入りにいく感じです。 

このホテルドツォはこんな感じ。これに2人が入ります。

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そして、湯気で見づらいですが、窓の下に扉がついています。これは何かというと、一回目の焼き石が冷えてきてお湯が温くなると、外に控えているスタッフの方が、この窓から追加の石を入れてくれるのです!その時こちらは全裸なので、目が合って気まずくならないように、上手く隠れましょう。

 

番外編:プナカ 

 首都ティンプーからポブジカに向う時に、プナカ県を通るのですが、ここにはとても有名なゾンがあります。ゾンとは、寺院なのですが同時に地方行政機関としても使われています。古くは要塞だったそうです。ブータンには各地にゾンがあるのですが、その中でもプナカのゾンは特に重要とされています。せっかくなので、ポブジカの帰りに寄ってきました。

 

それがこちら。

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とても立派で美しい!

 

橋を渡って中に入ると、

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これまた圧倒的!ものすごく急な階段を上って中に入ります。

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ちなみにブータン中そうなのですが、ここも例に漏れず犬がたくさんいます。

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ちょっと引いて写真をとると、ドイツのノイシュバンシュタイン城を彷彿とさせますね…。

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ちなみにプナカは、同じブータンとは思えないほど暖かいです。25℃くらいあり、半袖の人もちらほら。そのころティンプーは15℃くらい、ポブジカに至っては10℃前半くらいだったので、「え、本当に同じ国!?」ていう感じでした。

 

植物も全然違う!熱帯っぽい植物が見られます。

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至る所にサボテンも。

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ブータンは基本的にどこも標高が高くて山岳地帯なので、割とどこでも風景は一緒だろうなどと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。これからもまた別の地方に行く予定があるので、また記事に書きたいと思います。

 

コロナ禍があけてブータン旅行される際には、ぜひポブジカやプナカにも足を運んでみてくださいね。